Great Smoky Mountains National Park
Great Smoky Mts. N. P. は Appalachian Mts の一部、TE..州とN.C.州の両州に広がる国立公園です。日本では西海岸に近い所にある国立公園sの方が有名ですが、実はここGreat Smoky Mts. N. P.はアメリカ合衆国のほぼ中央に位置するためか、観光客の数が一番多く年間1000万人も訪れる人気の国立公園なのです。
この公園の名前は、Native American である Cherokee の言葉 ”Shaconage” に由来しています。”Shaconage” は ”blue like smoke” と言う意味だそうです。青く霞んで見えるのはこの smoke の中にはもの凄くたくさんの種類の有機質が含まれている為、そしてその有機質が生物を育むのに非常に有効なので、この森は世界でも稀にみる植物や動物達の宝庫となったのです。”blue like smoke”は10万種もの生物を育てている当に great な smoke です。 近くを通る Blue RidgeParkway の”Blue”もこの青い Great Smoke に由来して名付けられたのかも知れないと私は勝手な想像しています。
この公園の面積は800sq.mils.(約2100平方キロメートル)で、その95%が森です。しかし元はこの8倍もの面積を有する広大な森でした。20世紀初頭、この森が開拓や山火事等によってその殆どが失われた事を知ったKephart氏は、このまま放置しておけば貴重な自然が消失してしまう事に危機を感じ、国立公園としてこの森を保存する事を提唱しました。大富豪のRockfeller氏からの$500万を始めとして寄せられた多くの寄付によって所有者から土地が買い上げられ、また世界大恐慌の際には政府の不況対策の一環として公共投資によりNewfound Gap Rd.が建設され、30年後の1934年6月15日、Great Smoky Mts. N.P.は開園しました。Newfound Gap には功績を称えた大きな記念碑が建てられています。
Great Smoky Mts. N.P.へはTE.州側の麓の町Pigeon Forgeに宿泊して入山するのが一般的だそうです。けれどPigeonForge には遊園地やリゾート施設が多く俗化されている事や、ハイ・シーズンには公園を縦断するNewfound Gap Rd.が渋滞するなどの情報がガイド・ブックに書かれていたので、私たちはそれを避けて反対側のN.C.州側からアクセスする事にしました。 |
Blue Ridge Parkway
Ashville から一部 Blue Ridge Parkway を通ってCherokee まで行きました。さすがに景色の良い Parkway には見晴らし台が数多く有ります。
また、この Parkway 周辺地域はいたるところに rosebay 石楠花が自生し満開でした。そこで、私が命名した別名は「石楠花街道」です。 |
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Great Smoky Mts.を南北に縦断するNewfound Gap Rd. (1)を Cherokee, N.C. から登って行きました。Great Smoky Mts. を尾根伝いに東西に横断している登山道 Appalacian Trail (TE.とN.C.の州境)と交差する辺りで西に向かう道路も整備されており、その先にAppalachian Mts.の最高峰2000m見晴台Clingmans Domeがあります。ここからはGreat Smoky Mts. の景色が360度楽しめます(2)。駐車場からDomeへ登る途中の山道では、抜けるよな青空に falcon (はやぶさ)が舞う姿が見られました(3)。
Newfound Gap Rd. に戻り Great Smoky Mts .銀座といった風情の Newfound Gap を散策した後再び Cherokee へ向かって下山、麓近くにある廃村の Mingus Mill を見学しました。近くのせせらぎから水を引くいて水車を回すのですが、木製の水路ですので随分途中で水がこぼれてしまっていました(4)。せっかく引いた水が勿体無いけれど、この大らかさが良いのかなァと思いながら観ました。水車小屋の中でこの水車で挽いた小麦粉を売っていました。旅の途中だったので買いませんでしたが、昔ながらの製法の粉はきっと美味しいのでしょうね。
ようやく Cherokee の先住民の食堂で遅い遅い昼食をとりました。国立公園の中には絶対にレストランなんか無いに違いないからランチを持参すべき!と私が主張したのに対し、主人が山小屋か何かあるはずとタカをくくったせいで、結局4時近くになってしまいました。主人は近くの養殖場で獲れた鱒料理を、私は名前を忘れてしまいましたが「インディアン風お好み焼き」トウモロコシの粉を練った生地の中に野菜などを入れて焼いたものです。フレッシュな鱒は美味しかったけれど、デッカイお好み焼きはイマイチ持て余しました。でも、珍しい物を食べた事に満足しています。Mingo Falls(5)はその食堂の人に教えて貰って行った滝です。しかし滝よりもその入り口にあったトレーラーをテント代わりにしたキャンプ場の方が面白かったです。狭い林の中にどうやってあの大きなトレーラーsを並べたのか?至難かつ至極の業だと感心しました。
Cherokeeはインディアン居留地です。インディアンを売り物にしている正直に言って俗悪なお店が数々並んでいたのは、たまたまCherokeeが国立公園の入り口にあるせいなのでしょう。けれどあのお店を見ているともの哀しく、口幅ったい事を言うようですがインディアンとしての誇りを高く持っ他行動をとるべきではないのかしら・・・と言う感想を持ちました。 |
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Cataloochee Valley
Great Smoky Mountains N.P.の東の方にある谷間ですが、ここにあった村は国立公園の建設のため住民が強制移住となり、廃村となりました。所によっては車が1台しか通れないような狭い山道を上ったり下りたり、途中で車が来たらどうやってすれ違うの?と不安に駆られながら進みました。こんな山の中に良く村を作ったなぁ!とヨーロッパからの移住民達にはただただ感心、でも平地ばかりを開墾した訳ではないは当然なのですよね。住宅や納屋、教会も学校も残っていました。私達は車で入れるところ、ほんの入り口までしか行きませんでしたが(それでもかなりの山奥だと感じた)、更に1時間くらい歩いた山の中にこのCataloochee集落の中心は有ったようで、この谷は全部で200戸位のこのSmokies地区では最大の入植地だったそうです。その山奥の元住宅の一つが、村の生活の資料を展示する博物館になっているそうです。それなりの身支度をして訪ねて行ったら「大草原の中の小さな家」のような開拓民の気分が味わえたのかも知れないとちょっと残念に思っています。
夕方、elk が山の中から草原の餌場に集まって来たので驚きました。この地域では絶滅した エルク が他の州から導入されたのだそうで、エルク には番号札がつけられていました。私達は全くこの事を知らずに行ったのですが、集まって来たのはエルクだけでなく、エルク見物のアメリカン達もです。エルクがこの時間になると姿をみせる事は知られている事だったのです。しかしエルクも人間の都合で駆逐されたり移住させされたり迷惑ですね。
日が暮れてしまうと照明の無い山道を帰れなくなるので、早めにエルクに別れを告げました。帰り道、中腹の見晴台から眺めた GreatSmoky の山々の姿は少し青く霞んで見えたので格別綺麗でした。またこの見晴台には、先年この廃村の元住民やその子孫達が Cataloochee に集い同窓会が開かれた時の写真が展示されていたので、興味深く眺めました。実は私は嫌々向かった所なのですが、今では思い出も興味も深く残る所です。 |