Blue Ridge Parkway 
                                  
                   
Great Smoky Moutains N.P.の南の玄関口である Cherokee N.C.と、Shenanndoah N.P.の北の玄関口 Front Royal (VA.) まで
Int.81の東側を平行して走る全長469マイル(750km)のParkwayです。
この Parkway が二つの National Park を結んでいる事から、
いかに自然に恵まれた景色の良い道路であるかをご想像いただけると思います。
また Parkway の周辺には初期にヨーロッパから移民した人達が住み着いた Histric Town が多くあります。
素晴らしい環境と古き良き時代のアメリカが残るこの Parkway には年間に平均2000万人の観光客が訪れるそうですが、
ハイ・シーズンはなんと言っても10月、300万人もの人が紅葉狩りに訪れます。
赤や黄色に彩られた Parkway Drive はどんなに爽快でしょう!
Blue Ridge Parkway 沿いは TE. N.C. VA. の3州に跨り8つの region に分けられていますが、
私達はこの旅でそのうちの 3region を周りました。
このページでは North Carolina洲 にある2つの region をご紹介します。



North Carolina's Blue Ridge / Asheville

  Chimney Rock Park                                       
 Ashvilleから25mil.(40km)ほど南東にある山の断崖が、ご覧の通り煙突の様な形をしていることからこの名が付けられ、多くの人が訪れる観光地となっています。ここは5億3500万年前の地層だそうで、海抜約600mの山の中腹までは車)、駐車場から更に約100m上にある展望台までは、エレベーターで上がれます。こんな山の中をくり貫いてエレベーターを作ったと言うのは驚きです。展望台から360mほど下を流れるRocky Broad Riverの眺めは左から2枚目の写真の如くですので、高所恐怖症の方には登頂をお勧めできません。
 絶壁以外の所は深い森に包まれている山で trail が整備されていますので、公園の入り口から展望台まで、更にその上の頂上まで足で登ることも出来ます。私達は駐車場と Hickory Nut Falls (右から2枚目) 間を Forest Stroll を通って往復しました。1時間弱の行程で、束の間の森林浴を楽しみました。途中崖の茂みの中、鳥の巣があり(中央)雛鳥が孵って親鳥が餌を運んでくるのをピーピー鳴きながら待っていました。人間がたくさん通るtrailの脇、しかも手の届きそうな所に巣作りしなくても他に適当な場所がいっぱいありそうなのですが。そして右の写真は駐車場にあるトイレのドアです。展望台へ上がるエレベーター(WOMENの表示以外は本物そっくり)を待っている猫!と言う構図がお洒落で気に入りました。



Asheville, N.C.

 Asheville は North Carolina 州の西端にある都市で非常に魅力的な街です。
Blue Ridge Parkwayの豊かな自然と、狭いながらもお洒落なお店が並んでいるdowntown、抜群の雰囲気でした。
周辺には観光地が多いので、ここを拠点に観光地巡りをする人が多い様に見受けられました。
私達もここに2泊して、周囲に足を伸ばし楽しみました。
好印象が残っているこの街に是非もう一度!今度は high season である fall foriage の時期に行きたいものです。


 The Biltmore Estate                                       
 AsheVilleに1895年に建てられたアメリカ最大の個人住宅です。部屋数250のフランス風シャトーを建てたのはGeorge Washington Vanderbilt。Vanderbilt 家は、Cornelius Vanderbiltを祖とし、その長男で海運&鉄道王のWilliam Henryが築いた大財閥ですが、この財閥の3代目・Georgeは仕事には関心がなく趣味人だったようで、このゴージャスなシャトーを建て、埋め尽くすほど美術品を蒐集し、贅の限りを尽くしたのです。敷地面積8000エーカー(約32.5平方キロメートル)は東京都板橋区の面積に匹敵する広さで、これが個人の住宅と言われても何とも想像がつかないほど贅沢な話です。今のBiltmore Eastateの当主はそれから更に3代目、経営者としてこの敷地内に別棟の自宅があるそうです。
 まずツアー・チケット購入のため長蛇の列に並びました。$36/Adult(2003年)は物価の安いアメリカにあってては馬鹿高いような気がしましたが、けちな(失礼!)アメリカンたちが大枚を叩いても見学したがるのですから、それなりの価値はあるのだろうと思いました。Gateから左の写真のような木々に囲まれた道を走ること3マイル(約5km)、ようやく駐車場に到着。さらに歩いて森を抜けると目の前が明るく開け、シャトーが見えてきました(中央)。息を呑むほどの素晴らしさにただただ圧倒されるばかりでした。
 いざ入場、建物内は当然撮影禁止でした。6月だったのでのインテリアのテーマは”Bridal”。この家が新築間もない1895年6月に、長女の結婚式があったそうで、それを再元してコーディネートしたと言う事でした。ゲスト・ルームではパイプオルガンの生演奏、お庭の花壇や温室の生花を毎日アレンジしての飾りつけ・・・これほど手間ひまを掛けているのですから、入場料の$36は決して高くはないと思いました。各月ごとにテーマを決めて飾り付けやイベントが行われるそうですし、美術品もたびたび展示替えをしているので、何度行っても楽しそう!でした。とにかく凄い人出でロープの中を押し合いへし合いしながら見学。広い広い贅沢なお屋敷の割には、ベッドなどが小さくて寝室がちょっと・・・のような気がしましたが、昔はあれでも豪華な部類だったのでしょう。一番安いツアーだったので、部屋数250もどこに有るのかなァ・・・と言う感じがしました。その上主人が途中で飽きてしまったので、ツアーを途中地下室へ降りる前抜け出してしまいまい、地下の売店で売っている特性ソフトクリームを食べ損なったのが今でも残念で!
 さてそれからお庭を一周、Trailもありますので散策も出来ますが、私達は時間が無いので地図を見ながら車で走りました。途中高速道路の下をくぐる場所もありビックリ。川が流れ池や森があり、畑には農夫がいて、広大な葡萄畑にワイナリー、レストラン2軒と高級INN.・・・。ここに宿泊すればお金持ち気分にちょっとは浸れるかも知れませんね。とにかく必見!お勧めSPOTです。それからここでもう一つお勧めは、ワイナリーで作っている葡萄ジュース、葡萄色ではなく白ワインのような透明な色をしたおいしいジュースです。

 


North Carolina Smokies

Great Smoky Moutains National Park のNorth Carolina州側で
Blue Ridge Parkway の南西の端の起点 Cherokee を中心としたregion です。 


 Great Smoky Mountains National Park                              

 Great Smoky Mts. N. P. は Appalachian Mts の一部、TE..州とN.C.州の両州に広がる国立公園です。日本では西海岸に近い所にある国立公園sの方が有名ですが、実はここGreat Smoky Mts. N. P.はアメリカ合衆国のほぼ中央に位置するためか、観光客の数が一番多く年間1000万人も訪れる人気の国立公園なのです。
 この公園の名前は、Native American である Cherokee の言葉 ”Shaconage” に由来しています。”Shaconage” は ”blue like smoke” と言う意味だそうです。青く霞んで見えるのはこの smoke の中にはもの凄くたくさんの種類の有機質が含まれている為、そしてその有機質が生物を育むのに非常に有効なので、この森は世界でも稀にみる植物や動物達の宝庫となったのです。”blue like smoke”は10万種もの生物を育てている当に great な smoke です。 近くを通る Blue RidgeParkway の”Blue”もこの青い Great Smoke に由来して名付けられたのかも知れないと私は勝手な想像しています。
 この公園の面積は800sq.mils.(約2100平方キロメートル)で、その95%が森です。しかし元はこの8倍もの面積を有する広大な森でした。20世紀初頭、この森が開拓や山火事等によってその殆どが失われた事を知ったKephart氏は、このまま放置しておけば貴重な自然が消失してしまう事に危機を感じ、国立公園としてこの森を保存する事を提唱しました。大富豪のRockfeller氏からの$500万を始めとして寄せられた多くの寄付によって所有者から土地が買い上げられ、また世界大恐慌の際には政府の不況対策の一環として公共投資によりNewfound Gap Rd.が建設され、30年後の1934年6月15日、Great Smoky Mts. N.P.は開園しました。Newfound Gap には功績を称えた大きな記念碑が建てられています。
 Great Smoky Mts. N.P.へはTE.州側の麓の町Pigeon Forgeに宿泊して入山するのが一般的だそうです。けれどPigeonForge には遊園地やリゾート施設が多く俗化されている事や、ハイ・シーズンには公園を縦断するNewfound Gap Rd.が渋滞するなどの情報がガイド・ブックに書かれていたので、私たちはそれを避けて反対側のN.C.州側からアクセスする事にしました。

Blue Ridge Parkway
 Ashville から一部 Blue Ridge Parkway を通ってCherokee まで行きました。さすがに景色の良い Parkway には見晴らし台が数多く有ります。
 また、この Parkway 周辺地域はいたるところに rosebay 石楠花が自生し満開でした。そこで、私が命名した別名は「石楠花街道」です。




 Great Smoky Mts.を南北に縦断するNewfound Gap Rd. (1)を Cherokee, N.C. から登って行きました。Great Smoky Mts. を尾根伝いに東西に横断している登山道 Appalacian Trail (TE.とN.C.の州境)と交差する辺りで西に向かう道路も整備されており、その先にAppalachian Mts.の最高峰2000m見晴台Clingmans Domeがあります。ここからはGreat Smoky Mts. の景色が360度楽しめます(2)。駐車場からDomeへ登る途中の山道では、抜けるよな青空に falcon (はやぶさ)が舞う姿が見られました(3)。
 Newfound Gap Rd. に戻り Great Smoky Mts .銀座といった風情の Newfound Gap を散策した後再び Cherokee へ向かって下山、麓近くにある廃村の Mingus Mill を見学しました。近くのせせらぎから水を引くいて水車を回すのですが、木製の水路ですので随分途中で水がこぼれてしまっていました(4)。せっかく引いた水が勿体無いけれど、この大らかさが良いのかなァと思いながら観ました。水車小屋の中でこの水車で挽いた小麦粉を売っていました。旅の途中だったので買いませんでしたが、昔ながらの製法の粉はきっと美味しいのでしょうね。
 ようやく Cherokee の先住民の食堂で遅い遅い昼食をとりました。国立公園の中には絶対にレストランなんか無いに違いないからランチを持参すべき!と私が主張したのに対し、主人が山小屋か何かあるはずとタカをくくったせいで、結局4時近くになってしまいました。主人は近くの養殖場で獲れた鱒料理を、私は名前を忘れてしまいましたが「インディアン風お好み焼き」トウモロコシの粉を練った生地の中に野菜などを入れて焼いたものです。フレッシュな鱒は美味しかったけれど、デッカイお好み焼きはイマイチ持て余しました。でも、珍しい物を食べた事に満足しています。Mingo Falls(5)はその食堂の人に教えて貰って行った滝です。しかし滝よりもその入り口にあったトレーラーをテント代わりにしたキャンプ場の方が面白かったです。狭い林の中にどうやってあの大きなトレーラーsを並べたのか?至難かつ至極の業だと感心しました。
  Cherokeeはインディアン居留地です。インディアンを売り物にしている正直に言って俗悪なお店が数々並んでいたのは、たまたまCherokeeが国立公園の入り口にあるせいなのでしょう。けれどあのお店を見ているともの哀しく、口幅ったい事を言うようですがインディアンとしての誇りを高く持っ他行動をとるべきではないのかしら・・・と言う感想を持ちました。
Cataloochee Valley
 Great Smoky Mountains N.P.の東の方にある谷間ですが、ここにあった村は国立公園の建設のため住民が強制移住となり、廃村となりました。所によっては車が1台しか通れないような狭い山道を上ったり下りたり、途中で車が来たらどうやってすれ違うの?と不安に駆られながら進みました。こんな山の中に良く村を作ったなぁ!とヨーロッパからの移住民達にはただただ感心、でも平地ばかりを開墾した訳ではないは当然なのですよね。住宅や納屋、教会も学校も残っていました。私達は車で入れるところ、ほんの入り口までしか行きませんでしたが(それでもかなりの山奥だと感じた)、更に1時間くらい歩いた山の中にこのCataloochee集落の中心は有ったようで、この谷は全部で200戸位のこのSmokies地区では最大の入植地だったそうです。その山奥の元住宅の一つが、村の生活の資料を展示する博物館になっているそうです。それなりの身支度をして訪ねて行ったら「大草原の中の小さな家」のような開拓民の気分が味わえたのかも知れないとちょっと残念に思っています。
 夕方、elk が山の中から草原の餌場に集まって来たので驚きました。この地域では絶滅した エルク が他の州から導入されたのだそうで、エルク には番号札がつけられていました。私達は全くこの事を知らずに行ったのですが、集まって来たのはエルクだけでなく、エルク見物のアメリカン達もです。エルクがこの時間になると姿をみせる事は知られている事だったのです。しかしエルクも人間の都合で駆逐されたり移住させされたり迷惑ですね。
 日が暮れてしまうと照明の無い山道を帰れなくなるので、早めにエルクに別れを告げました。帰り道、中腹の見晴台から眺めた GreatSmoky の山々の姿は少し青く霞んで見えたので格別綺麗でした。またこの見晴台には、先年この廃村の元住民やその子孫達が Cataloochee に集い同窓会が開かれた時の写真が展示されていたので、興味深く眺めました。実は私は嫌々向かった所なのですが、今では思い出も興味も深く残る所です。

この Great Smoky Mountains National Park は
何日も掛けてキャンプをしながらTrailを歩き回らないとその魅力を存分に味わったとは言えないと思います。
が、時間も限られた旅行者、ましてそれが出来るだけの体力がないので、
短時間でほんのさわりだけの Great Smoky Mountains National Park 行でした。

せっかく遺した豊かな森ですが、最近は地球温暖化の影響や大気汚染により、森の環境は徐々に悪化しているようです。
また、この国立公園の真ん中を縦断する Newfound Gap Rd. を通行する車の排気ガスの影響も有るのではないでしょうか?
環境の悪化はこの地方に限った事ではありません。
取り返しのつかない事になる前に、地球の環境を守るため全人類が力を合わせるべき時が来ていると、私は感じています。


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