2010/9/29
旧伊藤博文 金沢別邸
旧伊藤博文金沢別邸が、横浜市金沢区の野島公園の中にあり、一般公開されていると知り、早速行って来ました。
明治31年(1898年)に初代内閣総理大臣の伊藤博文公により建築されたものです。平成18年11月1日に横浜市指定有形文化財に指定された後、建物の老朽化が激しかったため、平成19年より解体工事・調査が行われました。現存しない部分を含め創建時の姿に復元され、2009年10月31日に一般公開されたものです。
明治期に金沢区は東京近郊の海浜別荘地として注目され、松方正義・井上馨・川合玉堂などが別邸を設けていたそうですが、現在ではこの建物が明治期の田舎風の意匠を持つ海浜別邸建築のほぼ唯一の遺構であることから、貴重な存在です。邸内では、伊藤博文に関する資料や調度品など貴重な資料が展示・公開されています。
また、野島公園は、横浜市最南部平潟湾入口に浮かぶ小さな島の公園で、歌川広重に描かれた「野島夕照」で知られています。人工の埋め立てなどが一切されていない野島海岸は、横浜市でただ1つ残された自然海浜です。別邸からは海が一望でき、当時行われていた通りの海苔の養殖の様子が見られますし、多くの漁船が停泊している運河など、のどかな漁村と言った感じのところでした。
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