Worked in Chicago  

  アメリカはQuiltの本場!と、Quilt に接する機会が多くなる事を大いに期待して渡米しましたが、シカゴにはQuilt Shop は1軒もなく、生地を売っているお店も2軒だけ と言うのには落胆しました。キルトの本場に行くのに生地を持っていくの?と、言われながらも持参して良かった!と思ったほどです。後から分かったのですが、アメリカでもQuiltが盛んな地域は限られていて、中西部の大都会のシカゴでは 伝統的なQuilt beeなどは殆ど行われていないようですし、まして外国人が参加できるような集まりではないようです。
 下の写真は帰国後にキルトをするつもりで、パッチワークをしただけで持ち帰った未完成品6作を制作順に並べました。端は切り離したままの状態ですので見苦しくて申し訳有りません。1年半の間に大小6作と言うのは、日本での生活では信じられない程、時間に余裕があったのだと思います。
 これらのPWに1日も早くQuiltして完成させ全部が "They  were."になるように頑張ります!

Big Size Small Size Worked in Chicago
Worked in Chicago  It is.
 Star shine

 日本から作りかけのPWを持って行ってシカゴで最初に仕上げた作品です。
仕上がってから気付いたこのパターンのタイトルは"Sun shine"。でも私の作った作品の色調ではSun ではなくStar だと、オリジナルをもじって "Star shine"と命名しました。
2種類のモチーフを交互に63枚繋げたこの作品は210cm×170p とAmerican sizeです。 キルトをするのに根気がいりそうな気がして2の足を踏んでいます。
twinkle stars(Star shine 改め)
 
 なかなか仕上げに掛からなかったこの作品、友人が主催する「玉響展」に出品する事になり、ようやく完成に至りました。着手してからなんと14年!東京都美術館と言う晴れ大舞台で、自分の作品に光があたっているのを見るのは嬉しいものです。そんなチャンスを与えてくれた友人に深謝!多謝!です。
 そして出品するにあたって、作品のタイトルをtwinkle starsに改めました。パッチワークのパターンの名前が sun shine なのですが、それを知らずに縫い繋いだ全体の色合いからは sun ではなく star 、しかしstar は shine ではなくて twinkle のようなので…。
 来年以降は作品の数を増やしてまた出品しようと思っています。気まぐれな私ですが、目標が出来るとやる気が出て来ていますので、停滞気味だった針を持つ機会も増えそうなのが、有難いです。 しかし、新しい作品に目移りせず、まずは残務整理から…を心掛けねばね!

Salt Lake City

2002年2月にはSalt Lake Cityで冬季オリンピックが開催されました。オリンピックを観戦しながら作った作品です。Stars & Stripesに見えますでしょうか?
上下にオリンピックの五輪の色を配したのですが、このオリンピックではなぜかお馴染みの五輪のマークが殆ど使われておらず、正しい色の順序を調べるのに苦労した思い出が残りました。
                   Salt Lake City の冬季オリンピックからはや6年、オリンピックの記憶は彼方に去ってしまい、題をStars & Stripesに変えた方が良いかなぁ・・・と思っています。全体に小さな星のキルトを散らし、縁は刺繍糸で所々布団綴じにしました。シカゴでは壁が広かったので張っていたのですが、狭い我が家では写真を撮る場所も無く、どこに広げて撮ったのかご想像下さい。

 Oak Park

 Oak Parkは、シカゴの西隣に有る高級住宅街です。ここは帝国ホテル等の設計で日本でも有名なFrank Loyd Wrightのアトリエと住まいがあった所で、彼が設計した家も数軒現存しています。
この作品はFrank Loyd Wright の住まいの窓のステンド・グラスをヒントに自分でデザインし、ベビー・ブロックの手法を使って作りました。85cm正方の小品ですが、結構 手間と時間が掛かりました。
 

 左上から光が射し込んでいるイメージを元に縁をつけ、キルトをしましたが、三次元に見えますでしょうか?
また縁にはOak ParkとFrank Loyd Wrightの刺繍がして有ります。

 Four Seasons

 Quilt Magazineに載っていた秋の紅葉のパターンをアレンジして、空と葉の色で四季を表現しました。
シカゴでは冬の寒さが厳しいため屋外では常緑樹は育たず、また落葉樹の殆どが紅葉ではなく黄葉する樹ばかりでした。また、夏は日本のような湿気が無いので、気温が高くなる日があっても過ごしやすかったように思います。このfour seasonsは東京の春・夏とシカゴの秋・冬 両方の都市の特徴有る季節を組合わせたもののように思えました。
 私にとってはシカゴでの思い出が甦る思い入れの深い作品ですが、サイズが小さいのに完成に7年も掛かり(と言うよりも 7年も放っておいたのですが)キルトも最低限しかしていない、もし玉響会展への参加が無かったら、未だ仕上がっていなかったかも知れない…と思うと、自分の体たらくぶりに愕然とします。気合いを入れ直さなければ!の反省作でもあります。
 4枚一組で one season を表現しましたが、バックは上の2枚は空・下の2枚は地 を表すようにすれば良かったかなぁ…と、全体を纏めてからの反省点です。
 
 
 Spring is coming!

 2002年から2003年にかけての冬は厳しい寒さの日が続き、当にシカゴらしい冬でした。ミシガン湖は凍り、最高気温がー5度まで上がると「今日は暖かい」などと言う様な日々が続きました。
そんな厳しい寒さの中で春を待ちわびる気持ちを花柄の生地を使って表現してみました。だんだん陽射しが暖かく伸びやかになり、桜(シカゴでは海棠ですが)を始め色々な花が次々に咲き始め・・・そんな春を早く迎えたい一心で。
 

 Spring is coming!
改め  春の兆し

 完成したPWを持ち帰国してから10年近く経ちました。シカゴでPWした6作品、これで全てキルトを仕上げて完成しました。
 この作品は、2012年10月29日〜11月7日 東京都美術館で開催された「玉響会展」に出品しました。出展に当たり、シカゴにいた当時の春を待つ気持ちから「Spring is coming!」と題したのですが、大震災からの復興を願って「春の兆し」と改めました。
 1辺170p弱の作品ですが、鋭角が多いデザインなので、アバウトな私の手に掛っては大幅に狂い正方形にならず(涙)。でも、広い会場で遠目に見ると結構映えるかと、自讃しています。特に中心の黄色い部分が太陽の光が射しているかのように見えたら幸いです。
 

 Rose Garden

 ようやく春の兆しが感じられるようになり、そろそろ帰国の準備も気になり始めた頃(スローせっかち)作ったシカゴでは最後のPW作品です。テディー・ベァ展で観たキルトをヒントに、ローズ・ガーデンのパターンを使って作りました。
 簡単に仕上がった小品ですが、アメリカで買った思い入れの有る生地ばかりを使っています。花柄の生地2種類は、ウィスコンシン州の保養地で開店したばかりのキルト・ショップをみつけて。無地の生地は通信販売もしているニュー・ハンプシャー州のお店に電話で注文、品物が間違いなく届いた時にはPWが完成した時のような喜びでした。No Englishの私の相手を根気強くして下さったお店の方にSpecial Thanks!


  帰国後はや2年半が過ぎようやく ようやく小さな作品一枚が仕上がりました。一体これまで何をしていたのか・・・?と自分ながら情けなく思っていますが、何故か日本での生活はゆとりがないのです。
 さて、キルトは、お気に入りの生地の柄を生かす事を第一に考えて、PWをした部分にだけしてあります。


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