鎌倉

 鎌倉は、大好きな憧れの場所です。豊かな自然に囲まれた古都に、心惹かれてなりません。もし鎌倉に住んでいたら、きっと毎日ワクワクしながら探索にお出かけ!? 住みたいなぁ…と言うのは叶えられない夢なので、せめて出来るだけ機会を作って鎌倉を楽しみたいと思っています。
 

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 北鎌倉周辺 と 成就院                                       2009/5/28 and 6/4

 まだ梅雨入りしていなかった5月末、雨がジャンジャン降る中鎌倉へ。古都鎌倉は雨も似合う街でそれでも楽しめますが、さすがに観光客が少なく、そのお陰で円覚寺の駐車場の小父さんが「今日は雨が降っているから駐車代は要らないよ、だからゆっくり楽しんで来て」とサービスしてくれてlucky!ますます好きになりました。
 そして6月に入って直にもう一回。2週続けての鎌倉行きのきっかけは、東慶寺の本堂裏のイワガラミの一般公開が翌週から始まると言うのを知ったからでした。そしてそれに加えて東慶寺のイワタバコも明月院の紫陽花も1週間経てば更に咲きっぷりも見事になっているだろうと予測出来ましたし、昨年見損なってしまった成就院の紫陽花も是非!と欲張った気持を抑えられなかったからです。

 前の週にしか見れなかった花、翌週の方が良かった花など色々だったのは当然ですが、その違いを比べるのもまた新たな楽しみでした。

 松岡山 東慶寺 臨済宗円覚寺派                              

 東慶寺を訪れたのは、十年位前だったでしょうか?なんの予備知識もなく行き、岩肌に一面に咲いていた「イワタバコ」の魅力に引き付けられ、強烈な印象が残った事だけを覚えています。今回も友人と鎌倉に行こう!と言う計画が持ち上がり、真っ先に候補に挙げたのがこの東慶寺でした。感激の再会を果たした5月末には見頃を迎えていたもののまだもう少し…と言う感じでしたが、1週間経った6月初めには満開に!年々少しずつ減ってしまっていると言う話を聞き、大気汚染や地球温暖化のせいか?と気になっています。

 イワタバコ


 イワガラミ(岩絡み) ユキノシタ科
 イワガラミはその名の如く、気根(地上茎から出た根の事)を出して岩や木に這い昇ります。イワガラミと良く似た植物に同じユキノシタ科のツルアジサイがありますが、イワガラミは中心にある小さなツブツブの花を囲む様にある装飾花が萼一枚であるので容易に識別できるそうです。
 公開時間が午前11時からと午後1時から各1時間ずつでしたので本堂前には長い行列が出来ていました。大きな岩にビッチリと張り付いて一面に咲くイワガラミを初めて見て感激でしたが、毎年見に来る方の話では今年は大分花数が少ないのだそうです。でも、これがたった1株が咲かせた花なのだと思うと、これで十分!お疲れ様、ありがとう!と声を掛けたくなる様な感じがしました。


 東慶寺のお庭
 東慶寺のお庭は、まさにお寺のお庭と言う感じで、四季折々に程よく楽しめる様に品よく植物が植えられています。紫陽花も色々な種類の花が庭のそちこちで咲いていますが、居心地が良く過ごせるような工夫を感じました。






 福源山 明月院 臨済宗建長寺派

 明月院の開創については諸説あります。寺伝では、1160年に平治の乱で没した首藤俊通の菩提を弔う為に、その子 経俊が「明月庵」を草創した事となっていますが、今では、1300年代後半に関東官領上杉慶方が開基したと言う通説の方が有力視されています。どちらにしても、鎌倉幕府5代執権 北条時頼が、執権を譲ってこの地に最明寺を建立し出家生活を送っていた事、時頼亡き後廃寺となった寺を息子で8代執権 北条時宗が禅興寺と改名して再興した事、明治初年に禅興寺は廃寺となったが、塔頭であった明月院だけが残った事 は確かな事実の様です。
 現在では紫陽花と言えば明月院 と直に頭に浮かぶほど有名ですが、「手入れが比較的楽」と言う理由で紫陽花が植えられたのはさほど古い事ではないそうです。確かに、私が前回明月院に行った何十年か前? その頃はまだこんなに紫陽花がたくさん植えられてなくて、崖や斜面に沿った場所だけに紫陽花が咲いていたと記憶していたので、今回は兎に角紫陽花の種類や数の多さに圧倒されました。



 後庭園の花菖蒲
 明月院に行って更に驚いたのは、方丈裏にある”後庭園”の見事な花菖蒲です。毎年 花菖蒲のシーズン2週間位だけ一般に特別公開され、方丈脇の入口には長蛇の列が出来るほどなのだそうです。が、予備知識もなく行った私たち、入場には500円掛かるし、東慶寺の花菖蒲田の開花がまだまだだったので、どうしようか…と愚図愚図していたところ、参観された方から「十分に咲いてますよ!見事だから観ていらっしゃい!」と声を掛けられて中へ。予期しなかったこんな大きなサプライズは本当に嬉しいものです。殆ど人がいない静かな庭園で、花菖蒲を堪能する事が出来ました。雨が煙る中写真を撮っていたらレンズが曇って困りましたが、それも反って如何にも…の風情かも?と言うのは負け惜しみですが。
 翌週行った折には、方丈の「悟りの窓」と言われる丸窓から見えた後庭園には花菖蒲よりも人の数の方が多い位の混雑に見えたので、先週参観したのは正解だった!とケチって入場せずUターンしてしまいました。



 その他の見どころ
 夏咲きの蝋梅を初めて知りました。花は5月末にはもう見頃を過ぎていたので、6月に行った時はすでに終わっていました。また冬に咲く蝋梅の実を見たのも初めて、こんなにたわわに実が付いている柊南天を見るのも初めて…と、広い広い敷地ですので色々初めての植物が楽しめました。
 




 普明山 成就院 真言宗大覚寺派                              

 今回初めて公式ホームページを拝見し、参道両側に咲き誇っている紫陽花は般若心経の文字数と同じ262株、そしてその紫陽花を観ながら除夜の鐘と同じ数の108段の階段を上がれば美しい由比ガ浜の海岸が門前から見える と、数に拘っている事を初めて知りました。
 今年は少々早目ながら去年見損なってしまった成就院の紫陽花に会う事が出来ました。紫陽花はまだ5分咲きくらいだったでしょうか、でも昨年の様にまだ咲いている花が切られて株元に無残に散乱している姿を見るよりも、早い位の方がどれだけましかと思います。どうも毎年7月1日には紫陽花を剪定すると決まっているようです。切り落とした花も、崖の上なので片付けられず腐葉土にして肥料にするのかも知れませんが、鎌倉と言う土地柄からか、どうも首を落とされた武士を連想してしまい、気落ちしてしまったもので。




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