--- --- 2007
--- 2008 2008
2009 2009 ---
--- --- 2010 流鏑馬


                                                               2010/10/3   
 鶴岡八幡宮                                                

 流鏑馬の神事を見学する機会を得ました。最初に正式参拝をし、境内を見学、神事を見学して、最後に宮司様のご講話をお聞きしました。大銀杏の生命力・勇壮な流鏑馬神事を拝見し、荘厳な空気に包まれた洗われる1日でした。


 大銀杏
 
 鶴岡八幡宮のシンボルであるご神木の大銀杏が、2010年3月10日未明に吹き荒れた春の嵐で倒れたと言うニュースは、多くの人々に衝撃を与えました。今回のツアーに参加が決まった時、今大銀杏は、どうなっているのだろうか…?とまず気になりました。ツアーの最後に吉田宮司様のお話をお聞きし、感銘を受けましたので、ここに少しばかり記したいと思います。
 まず現在の状態は、元の場所に有る(右側)残った根の部分からは盛んに蘖(ひこばえ)が芽吹いていて、10月3日現在で一番背の高いのが2m位だそうです。2年掛けて1本だけを選定して残しこれを伸ばして行くそうです。
 倒れたご神木は、再生可能になるように根元から4mの所で切断し、元の場所の左側下段に据えられました。蘖が成長する姿を見守りながらう再生する様な位置関係となっています。現在はまだ根が出ておらず、木の幹に残されている養分で出て来た葉が養われていて、この葉が光合成をする事によって、その養分を蓄える為に根が生えて来るのだそうです。生命の神秘なシステムに感心し、その力に感服しています。
 ご神木の再生については、賛否両論 色々な意見が有ったそうですが、次の様な事実からご神木の親子の絆の強さを感じ 新たな信仰に繋がる事を願って再生する事を決定したそうです。
 立ち枯れた木は死を、倒れた時は世代交代を意味する事。また、倒れた木の中を見たら、中は想像通りに洞になっていたそうですが、その洞の中を23・4m上から自根が6本生えて居て、周りから出て来る蘖を養って居た事。最近は木が痛まない様に蘖は切っていたそうですが、横断面を見たらご神木の年輪は一つではなく、周囲の蘖を抱きかかえるようにして1本の木として生きて居たのだと分った事。昨今の子供の虐待や高齢者の行方不明事件など、家庭崩壊の暗いニュースが多い世情を憂い、大銀杏の再生に家族の絆を取り戻そう!と言う悲願を掛けて、再生への道を踏み出したそうです。また、ご神木の残りの部分は保存して後世に伝えるべく現在加工中だそうです。
 大銀杏の枝から作ったお守りを購入して来ました。大銀杏の生命力を感じたいと思っています。

 

 流鏑馬神事

 鶴岡八幡宮の流鏑馬は、1187年8月15日に源頼朝公によって初めて済行され、以後800年余り続いている天下泰平・国家安泰の祈願を籠めた神事です。現在では、春と秋の年2回行われ、秋の神事は弓馬術礼法小笠原流の宗家以下、熟達した人々によって奉納されています。
 神事は最初に下拝殿(本殿の前にあります)での儀式から始まります。その後参道中央から馬場に入り、埒の外側を一の射手を先頭に東行し、馬場元を廻って西進して馬場末(馬場先)に至るパレードをします。上の写真は、一の射手である小笠原流宗家のご当主を先頭に的や矢を持った一団が東行している光景です。2段目左は、次のご当主(前から3番目)が西進しているところです。
 準備が整い、一の射手が「あげ扇」の故実を行って颯爽と馬場に掛け込み、流鏑馬の開始です。的は3か所、「矢継ぎ早」の語源はここに有ったか!?と、実感しましたが、事実はどうなのでしょうか?走る馬の上から次々に矢を射るのは至難の業だと、目前で本物を観て実感しました。的に当たれば「的中!」と報告が入ります。(当たった的は「的中」と書かれて、後日職員の方に配られるそうです。貴重なお守り私も欲しい!)最初の3人の射手(流鏑馬三騎)が走り終わると、馬上埒外を悠々と馬場元に戻ります。  
 その後は軽装に改めて、8騎の射手が2組走りました。なかなか3か所の的全部に的中させるのは難しいみたいで、この日も何人いたでしょうか?しかし、この日のこの習慣の為に日々精進を欠かさない射手の努力は、筆舌に尽くしがたいものが有ると感じました。
 古式ゆかしき勇壮な神事を目前で見学すると言う滅多にない機会に恵まれた事に感謝!感激!です。

この騎手は将来の流鏑馬の射手です。小学5年生だそうですが、背中の赤い布を地面に付けることなく走り切る役目を立派に果たしました。

↓矢拾い 的立の手伝をしたり、矢を拾ったりする役目をしています。この日は大使館関係の子弟と、地元小学校の児童がお役目を果たしていました。この日の為に、流儀を習い古式にのっとって粛々と進める姿が、ほほえましく神事に花を添えて居ました。


walking top へ

--- --- 2007
--- 2008 2008
2009 2009 ---
--- --- 2010 流鏑馬